住宅ローン返済中に引越すときは?住所変更・転居・登記の確認順
公開:2026年8月29日/更新:2026年8月29日
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執筆・確認:スムーブ運営
参照資料確認日:2026年8月29日

先に要点
- 融資を受けた住宅から離れる場合は、引越し後ではなく事前に返済中の金融機関へ相談します。居住・賃貸・売却の扱いは契約と商品で異なります。
- 返済先の顧客住所、融資住宅の利用状況、住宅ローン控除、不動産登記簿の所有者住所は別々に確認します。
- 住宅ローン控除は、単身赴任か家族全員の転居か、戻る予定があるかなどで扱いが変わるため、転居前に税務署等へ確認します。
手続き早見表を見る(5項目)
- 引越し先と家族の居住予定が決まったら
- 返済先へ事前相談する
- 融資住宅に住む人、離れる期間、戻る予定、賃貸・売却の有無
- 融資住宅から家族全員が離れる前に
- 住宅ローン控除の扱いを確認する
- 転勤等の理由、転居日、転居前の届出、再居住時の条件
- 新住所へ移ったら
- 返済先の登録住所を変更する
- 債務者・連帯債務者・保証人、必要書類、受付番号、反映日
- 住所が変わった日から2年以内
- 不動産の住所等変更登記を完了する
- 所有する土地・建物、登記簿上の旧住所、スマート変更登記の利用状況
- すべての確認後
- 完了記録をまとめる
- 金融機関の回答、住所変更結果、税務確認、登記完了または申出状況
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住宅ローン返済中に引越す場合は、最初に、融資を受けた住宅から誰がいつ離れるのかを整理し、転居前に返済中の金融機関へ相談するのが出発点です。全国共通の「引越しの何日前」という相談期限はありませんが、居住・賃貸・売却の扱いを自己判断した後ではなく、予定が固まった段階で確認してください。
最も間違えやすいのは、返済先の登録住所を変えれば、融資住宅の利用条件、住宅ローン控除、不動産登記簿の住所もまとめて更新されると考えることです。これらは別々の制度・手続きです。また、結論は住宅ローンの商品、契約先、融資住宅に残る家族、戻る予定、第三者へ貸すかどうかで変わります。
この記事を読み終えたら、返済先への事前相談、引越し後の顧客住所変更、税務上の確認、不動産の住所変更登記を分け、それぞれの完了記録を残せる状態を目指します。
最初に2つの住所と4つの確認先を分ける
結論は、「返済先に登録した住所」と「不動産登記簿の所有者住所」を別にし、居住条件・税額控除も独立した確認事項として扱うことです。
| 確認するもの | 主な確認先 | 引越し時に確認すること |
|---|---|---|
| 返済先の顧客住所 | 返済中の金融機関 | 新住所、債務者等の届出、必要書類、反映日 |
| 融資住宅の居住・利用状況 | 返済中の金融機関 | 誰が住み続けるか、離れる期間、戻る予定、賃貸・売却の可否 |
| 住宅ローン控除 | 国税庁・所轄税務署 | 単身赴任か家族全員の転居か、転居前の届出、再適用の条件 |
| 不動産登記簿の所有者住所 | 法務局 | 所有する土地・建物、登記上の住所、変更日、申請・申出状況 |
同じ「住所変更」という言葉でも、手続き先と完了条件が違います。金融機関のマイページに新住所が表示されても、法務局の登記記録が変わったことにはなりません。反対に、住所等変更登記を行っても、返済先の顧客情報が更新されたとは限りません。
まず住宅ローンの契約書、返済予定表または契約者ページから、商品名、契約番号、返済窓口を特定します。所有不動産については、登記事項証明書や登記情報で現在の名義人住所を確認します。書類が見つからない場合も、推測で進めず、返済中の金融機関と管轄法務局の公式窓口へ確認してください。
融資住宅から離れる前に返済先へ相談する
結論は、融資住宅から本人または家族が離れる予定を、転居・賃貸・売却を実行する前に返済先へ伝えることです。引越しただけで必ず一括返済になるわけではありませんが、商品や利用状況によって事前の届出・承認や返済条件の確認が必要になる場合があります。
住宅金融支援機構の住所等変更案内は、住所・氏名・電話番号が変わったときに返済中の金融機関へ届け出るよう案内しています。さらに財形住宅融資については、家族全員が一時的に融資住宅へ住めなくなる場合の留守管理手続を転居前に行うよう案内し、単身赴任で家族が住み続ける場合は変更届としています。これは財形住宅融資に限る取扱いであり、民間ローンを含むすべての住宅ローンに共通する手続きではありません。
また、三井住友銀行の住宅ローン変更手続は、同行商品について、融資対象の自宅から転居して戻る見込みがない場合や、本人が住まず第三者へ賃貸する場合には、全額返済となる場合があると案内しています。これも三井住友銀行の商品に関する例です。ほかの金融機関へ同じ条件を当てはめず、実際の契約先へ確認してください。
返済先には、次を一度に伝えると確認漏れを減らせます。
- 住宅ローンの商品名、契約番号、借入人・連帯債務者等
- 融資住宅から離れる人と、引き続き住む人
- 転居理由、予定日、離れる見込み期間、戻る予定
- 空き家にするか、家族が住むか、第三者へ貸すか、売却するか
- 事前の届出・承認、必要書類、回答が出るまでの目安
- 住宅ローン控除用の年末残高証明書の扱い
電話や窓口で確認した場合は、相談日、窓口名、担当部署、回答、追加書類を記録します。Webの一般説明だけでは契約を特定できないため、最終的な判断は自分のローン契約先への連絡タスクで確認してください。
引越し後は返済先の登録住所を変更する
結論は、融資住宅の利用可否を事前に確認したうえで、引越し後は返済先に登録している顧客住所も変更し、反映まで確認することです。
住宅金融支援機構は、機構融資の住所等変更について、本人から返済中の金融機関へ変更届を提出するよう案内しています。三井住友銀行も、同行の住宅ローンについて、借入人、連帯債務者、連帯保証人の住所等が変わった場合はすみやかに連絡し、内容により証明書類が必要になると案内しています。
ただし、受付方法と必要書類は契約先・商品で異なります。全国共通の「引越し後14日以内」という一律期限はありません。契約先の公式ページや問い合わせ窓口で、次を確認します。
- Web、電話、郵送、窓口のどこで受け付けるか
- 借入人以外に、連帯債務者・保証人等の変更届も必要か
- 本人確認書類、住所確認書類、届出印など何が必要か
- いつ新住所へ反映され、郵送物の送付先が切り替わるか
- 追加書類や審査が保留になっていないか
郵便転送だけでは契約情報は変わりません。銀行口座、クレジットカード、証券口座を含む住所変更の優先順位は金融機関の住所変更ガイドで整理し、住宅ローン固有の居住条件はこのガイドで別に確認してください。
住宅ローン控除は家族の居住状況で確認する
結論は、単身赴任と家族全員の転居を分け、必要な場合は融資住宅を離れる前に所轄税務署へ確認することです。返済を続けているだけで、住宅ローン控除が自動的に続くとは限りません。
国税庁の「転勤と住宅借入金等特別控除等」は、主に次のように分けて案内しています。
| 居住状況 | 国税庁案内で確認する考え方 |
|---|---|
| 本人だけが単身赴任し、生計を一にする家族が住み続ける | 転勤等の事情が解消後に本人が戻ると認められるなど、一定要件を満たせば本人が居住を続けているものとして扱われる場合がある |
| 本人と家族全員が融資住宅を離れる | 居住しなくなった年以後は控除を受けられないが、転任命令等の理由、転居前の手続き、再居住などの要件を満たせば残存期間で再適用される場合がある |
| 再居住した年も住宅を賃貸していた | 再適用の開始年が翌年になる場合がある |
再適用の対象となるケースでは、融資住宅を居住の用に供しなくなる日までに、所轄税務署へ「転任の命令等により居住しないこととなる旨の届出書」などを提出する手続きが示されています。一方、居住開始年中に家族全員が離れた場合などは手続きが異なります。似た状況でも転居時期やこれまでの控除適用状況で変わるため、自分のケースを税務署へ伝えて確認してください。
転勤・単身赴任に伴う会社手続きと住民登録の考え方は転勤・単身赴任の手続きガイドでも確認できます。税務上の判断は一般案内だけで確定せず、国税庁の最新情報、所轄税務署または税理士へ確認してください。
不動産の住所変更登記は2年以内に行う
結論は、土地・建物の所有者として登記された住所が変わったら、金融機関への届出とは別に、原則として変更日から2年以内に住所等変更登記を行うことです。これは住宅ローン契約者だけでなく、不動産の登記名義人に適用される全国共通の制度です。
法務省の住所等変更登記Q&Aによると、制度は2026年4月1日に始まり、期限は次のように分かれます。
| 住所・氏名が変わった時期 | 変更登記の期限 |
|---|---|
| 2026年4月1日以後 | 変更日から2年以内 |
| 2026年4月1日より前で、まだ変更登記をしていない | 2028年3月31日まで |
正当な理由がないのに義務に違反した場合は、5万円以下の過料が科される可能性があります。ただし、過料の有無を自己判断するための記事ではありません。期限を過ぎている、複数回転居して住所のつながりを示す書類が分からない、共有名義や相続が絡むといった場合は、管轄法務局の手続案内または司法書士・弁護士へ確認してください。
三井住友銀行の公式案内も、同行への住所・氏名変更と不動産の住所等変更登記は別手続だと明記しています。住宅ローンを借りた金融機関へ新住所を届け出ただけで完了とせず、自分が所有する旧居・新居・土地など、登記名義人になっている不動産を洗い出してください。
スマート変更登記を使うか判断する
結論は、今後の変更を法務局の職権登記につなげたい場合は「検索用情報の申出」を検討し、急いで登記を変える必要がある場合は通常の変更登記も含めて法務局へ確認することです。
法務省のスマート変更登記案内では、個人が検索用情報を申し出ると、法務局が少なくとも2年に1回、住基ネットへ照会して住所等の変更を確認し、本人の了解を得たうえで順次、職権で変更登記する流れを示しています。検索用情報の申出はWebブラウザーまたは書面で行うことができ、Web申出では電子証明書は不要と案内されています。
ただし、検索用情報を申し出た直後に登記が更新される手続きではありません。法務省は、変更の確認、本人への連絡、了解後の登記という段階を示しており、完了まで一定の時間がかかります。売却、借換え、担保設定などで現在の登記を早く更新する必要がある場合は、通常の住所等変更登記を自分で申請するか、専門家へ依頼するかを管轄法務局へ確認してください。
海外へ転居した個人は、法務局が住基ネットで住所変更を確認できないため、法務省は住所等変更登記の申請が必要と案内しています。国内転居と同じ流れだと決めつけないでください。
4つの完了状態を記録する
結論は、「問い合わせた」「申請した」で終わらせず、4つの確認先ごとに結果が反映されたことを記録することです。
| 確認先 | 完了と判断する状態 | 保存する記録 |
|---|---|---|
| 返済先・居住条件 | 転居後の利用方法について契約先の回答を得て、必要な届出・承認が完了した | 回答日時、担当窓口、受付番号、承認書・案内 |
| 返済先・顧客住所 | 新住所が対象契約へ反映され、追加書類や保留がない | 完了画面、変更通知、反映日 |
| 住宅ローン控除 | 自分の居住状況に応じた適用・停止・再適用の手続きが分かった | 税務署への届出控え、回答メモ、申告書類 |
| 不動産登記 | 変更登記が完了した、またはスマート変更登記の申出状況と今後の確認方法が分かった | 登記完了証、登記情報、申出完了通知 |
金融機関の回答や税務・登記書類には個人情報が含まれます。公開のメモや共有サービスへ貼り付けず、自分だけが確認できる場所へ保管してください。住所変更後も旧住所宛ての郵便が届く場合は、どの契約の反映が遅れているかを切り分けます。
まとめ
住宅ローン返済中の引越しは、次の順で進めると、契約・税務・登記を混同しにくくなります。
- 融資住宅に誰が住むか、離れる期間、戻る予定、賃貸・売却の有無を整理する
- 融資住宅から離れる前に、返済中の金融機関へ契約上の手続きを相談する
- 必要な場合は、転居前に住宅ローン控除の届出・再適用条件を税務署へ確認する
- 引越し後、返済先の顧客住所を変更し、反映まで確認する
- 所有不動産の登記住所を確認し、期限内に変更登記または適切な申出を行う
- 4つの確認先ごとに完了記録を保存する
住宅ローン以外の住所変更やライフラインも含めて残件を期限順に並べる場合は、無料の引越しチェックリストを作ると、自分の条件に合う可能性がある手続きをまとめて確認できます。
この記事は一般的な確認順を示すもので、個別の契約判断、税務・法律上の助言ではありません。契約は返済中の金融機関、税務は所轄税務署または税理士、登記は管轄法務局または司法書士・弁護士の案内を優先してください。
よくある質問
住宅ローン返済中に引越すと一括返済になりますか?
引越しただけで必ず一括返済になるとは限りません。ただし、融資住宅に誰が住むか、戻る予定、第三者への賃貸、売却などにより、契約上の手続きや返済条件が変わる場合があります。自己判断で転居・賃貸を進めず、融資住宅から離れる前に返済中の金融機関へ確認してください。
金融機関で住所変更をすれば不動産登記も変わりますか?
変わりません。返済先に登録した顧客住所の変更と、不動産登記簿に記録された所有者住所の変更登記は別手続です。所有する土地・建物ごとに登記状況を確認してください。
不動産の住所変更登記はいつまでですか?
2026年4月1日以後に住所・氏名が変わった不動産所有者は、原則として変更日から2年以内に変更登記を行います。2026年4月1日より前の変更が未登記の場合は、2028年3月31日までが期限です。個別の申請方法は管轄法務局または司法書士等へ確認してください。
単身赴任でも住宅ローン控除を受けられますか?
生計を一にする家族が融資住宅に引き続き居住し、転勤等の事情が解消した後に本人が戻ると認められる場合など、一定の要件を満たせば適用を受けられることがあります。家族全員が転居する場合は別の扱いになるため、転居前に国税庁の案内と所轄税務署で確認してください。
関連する手続きとガイド
今回確認した内容
住宅金融支援機構が、住所・氏名・電話番号の変更を返済中の金融機関へ届け出るよう案内していること/住宅金融支援機構の財形住宅融資では、家族全員が一時的に融資住宅を離れる場合に転居前の留守管理手続を案内していること/三井住友銀行が、同行の住宅ローンについて、戻る見込みのない転居や第三者への賃貸で全額返済となる場合があると案内していること/国税庁が、単身赴任で家族が居住を続ける場合と、家族全員が転居して再居住する場合の住宅ローン控除を分けて案内していること/2026年4月1日から、不動産所有者の住所等変更登記が原則2年以内の義務となり、施行前の未登記変更は2028年3月31日までが期限であること/金融機関への住所変更と不動産の住所等変更登記は別手続であること/スマート変更登記は、個人が検索用情報を申し出た後、法務局が変更を確認し、本人の了解を得て職権で変更登記する仕組みであること
この記事の参照資料
- 住宅金融支援機構「住所・氏名等の変更」 →確認日:2026年8月29日
- 住宅金融支援機構「(財形住宅融資のみ)転勤などで一時的に住めなくなったとき」 →確認日:2026年8月29日
- 三井住友銀行「住宅ローン その他変更手続」 →確認日:2026年8月29日
- 国税庁「No.1234 転勤と住宅借入金等特別控除等」 →確認日:2026年8月29日
- 法務省「住所等変更登記の義務化に関するQ&A」 →確認日:2026年8月29日
- 法務省「スマート変更登記のご利用方法」 →確認日:2026年8月29日


