引越し先のハザードマップはいつ見る?新居の災害リスクと避難先の確認順
公開:2026年8月9日/更新:2026年8月9日
執筆・確認:スムーブ運営
参照資料確認日:2026年8月9日
先に要点
- 新住所が分かったら、可能であれば契約前に水害・土砂災害・高潮・津波などを災害種別ごとに確認します。
- 重ねるハザードマップで広く調べ、自治体の最新ハザードマップと防災案内で詳細を確かめます。
- 地図に色がないことだけで安全と判断せず、凡例、想定条件、掲載状況、建物条件を確認します。
手続き早見表を見る(4項目)
- 新住所が分かったら
- 重ねるハザードマップで確認
- 洪水、内水、土砂、高潮、津波などの掲載レイヤー
- 契約前・重要事項説明時
- 水害説明と自治体版を照合
- 物件位置、凡例、想定条件、資料の作成・更新時点
- 入居前から入居直後
- 避難先と経路を確認
- 災害種別、開設情報、経路上のリスク、代替経路
- 自治体情報の更新時
- 家族・同居人と見直す
- 避難先、連絡方法、持出品、現在の避難情報
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引越し先の住所が分かったら、最初にハザードマップで災害種別ごとのリスクを確認し、可能であれば契約前の判断材料にします。すでに契約済みでも、入居前から入居直後に自治体の最新情報、避難先、経路まで確認すれば遅くありません。
最も間違えやすいのは、地図に色がない場所を「災害リスクなし」と判断することと、最寄りの学校がすべての災害に対応する避難先だと思い込むことです。必要な行動は災害の種類、建物の位置・構造、自治体の指定や開設状況で変わります。
この記事では、物件の位置を調べるところから、自治体版との照合、避難場所と避難所の区別、経路の確認までを順番に整理します。確認後は、避難所・ハザードマップを確認するタスクを完了にし、ほかの引越し手続きと一緒に管理できます。
住所が分かったら契約前から確認する
結論は、新住所が分かった時点で確認し、可能なら物件の契約を決める前に情報をそろえることです。入居日まで待つ必要はありません。
宅地建物取引業者が関わる不動産取引では、水防法に基づく水害ハザードマップを提示し、対象物件のおおむねの位置を事前に説明することが重要事項説明の対象です。国土交通省は、洪水・雨水出水・高潮の最新の入手可能なマップを使うこと、マップ上の避難所の位置も示すことが望ましいと案内しています。
ただし、重要事項説明だけですべての災害情報を確認できるとは限りません。次の順で、自分でも確認します。
- 住所をハザードマップポータルサイトで検索する
- 洪水、内水、土砂災害、高潮、津波など、地域に表示される情報を一つずつ見る
- 「わがまちハザードマップ」から対象自治体の最新資料を開く
- 重要事項説明の地図・凡例・作成時点と照合する
- 不明点を宅地建物取引業者、管理会社、自治体の防災担当へ確認する
国土交通省は、対象物件が浸水想定区域に該当しないことだけで、水害リスクがないと誤認しないよう配慮することも示しています。地図の色だけで契約可否を決めるのではなく、建物階、避難経路、家族構成なども含めて判断してください。
賃貸の鍵を受け取った後に行う室内確認は、賃貸の入居時チェックリストで別に整理できます。
二つのハザードマップを併用する
ハザードマップポータルサイトでは、「重ねるハザードマップ」で広く見つけ、「わがまちハザードマップ」で自治体の詳細を確かめると整理しやすくなります。
| 確認先 | 主な役割 | 見るポイント |
|---|---|---|
| 重ねるハザードマップ | 国や自治体等の複数データを同じ地図へ重ねる | 住所周辺にどの災害情報が掲載されているか、土地の特徴、避難先候補 |
| わがまちハザードマップ | 市町村が法令に基づいて作成・公開したマップへの入口 | 地域固有の凡例、避難先、防災情報、自治体の問い合わせ先 |
| 自治体の防災ページ | 現在の指定・運用を確認する | 最新版、避難所の開設、地域の連絡手段、防災メール等 |
重ねるハザードマップだけを保存して終わらず、対象自治体が公開する資料まで開きます。ポータルサイトも、掲載データの内容や解釈は作成機関へ問い合わせるよう案内しています。
自治体版は地域ごとに構成や更新時期が異なります。旧住所の地図を新居へ当てはめず、新居の市区町村名と住所で探してください。
災害種別と凡例を一つずつ確認する
結論は、「色が付いているか」ではなく、災害種別、凡例、想定条件、掲載範囲を一つずつ読むことです。
確認する情報は地域によって異なります。ポータルで表示できる洪水・内水、土砂災害、高潮、津波などを切り替え、自治体版に地震、防火、ため池など別の情報がある場合はあわせて確認します。
| 確認項目 | 判断を急がないための見方 |
|---|---|
| 災害種別 | 洪水の避難先を、土砂災害や津波にも使えるとは限らない |
| 凡例 | 色ごとの浸水深・区域区分・注記を、その地図の説明で読む |
| 想定条件 | 対象河川や想定規模、前提となる地形・区域を確認する |
| 作成・更新時点 | ポータル掲載日と自治体資料の更新時点を混同しない |
| 建物条件 | 所在地だけでなく、階数、構造、管理会社の防災案内も確認する |
色がない場所でも、未掲載のデータや想定を超える現象、中小河川沿い・局所的な低地などのリスクがあり得ます。地図から個別の安全を断定せず、疑問が残る場合は自治体または情報の作成機関へ確認してください。
指定緊急避難場所と指定避難所を分ける
指定緊急避難場所は命を守るために緊急的に避難する場所、指定避難所は危険がなくなるまでなど一定期間滞在する施設です。名称が似ていますが、役割は同じではありません。
内閣府によると、指定緊急避難場所は洪水、崖崩れ・土石流・地滑り、地震、津波、大規模な火事など、災害種別ごとに市町村長が指定します。指定避難所と同じ施設を兼ねる場合もありますが、「学校だからどの災害でも避難できる」とは判断できません。
地図で施設を選んだら、次を自治体の案内で確かめます。
- 指定緊急避難場所と指定避難所のどちらか、または兼ねているか
- 自分が確認している災害種別に対応しているか
- 開設の判断や利用条件をどこで確認するか
- ペット同行、乳幼児、高齢者、障害のある人などに関する自治体の案内
国土地理院は、避難先データが最新でない場合や未掲載の場合があるため、最新かつ詳細な状況を市町村へ確認するよう注意しています。地図上の施設名だけを保存せず、自治体の防災ページも一緒に控えてください。
避難経路は災害ごとに複数確認する
避難先だけでなく、自宅からそこまでの経路が、想定する災害に対して安全かを確認します。内閣府の避難情報に関するガイドラインも、避難先と避難経路が安全かをハザードマップ等であらかじめ確認する考え方を示しています。
地図上で最短の道を一つ選ぶだけでなく、次の順で候補を確認します。
- 自宅と災害種別に対応する避難先を地図上で結ぶ
- 経路が浸水想定区域、崖沿い、河川、アンダーパスなどを通らないか見る
- 徒歩で通れる別の経路も一つ確認する
- 夜間や悪天候でも分かる目印、入口、階段、段差を平時に確認する
- 災害時は自治体が発信する最新の避難情報と開設情報に従う
実際に歩く場合は、私有地へ入らず交通ルールを守ります。道路工事や施設指定の変更もあるため、一度確認した経路を永久に固定せず、自治体のマップが更新されたときや生活状況が変わったときに見直してください。
家族同居人と確認結果を共有する
最後に、誰が見ても同じ避難先と連絡方法を判断できる状態にします。家族・同居人が別々の場所にいる時間帯も考え、次の内容を共有します。
- 災害種別ごとの避難先候補と代替先
- 自宅からの経路と、使えない場合の別経路
- 自治体の防災情報を確認するページや連絡手段
- 連絡が取れない場合の集合場所・連絡先
- 常用薬、乳幼児用品、ペット用品など世帯ごとに必要な持出品
子どもがいる家庭は、園・学校の引渡し方針や自治体の案内も確認します。引越し手続きとあわせて管理する場合は、家族・子連れの引越し手続きガイドと自分用のチェックリストを使い、確認した項目だけを完了にしてください。
まとめ
- 新住所が分かったら、可能なら契約前に災害種別ごとの情報を確認する
- 重ねるハザードマップと自治体の最新資料を併用する
- 色がないことだけで安全と判断せず、凡例・想定条件・掲載範囲を読む
- 指定緊急避難場所と指定避難所を分け、対象災害と経路を確認する
- 災害時は自治体の最新の避難情報・開設情報に従う
引越し全体の期限は引越しのやることリストで確認し、条件に合うチェックリストを作成して防災確認も同じ一覧で管理できます。
よくある質問
引越し先のハザードマップはいつ確認しますか?
新住所が分かった時点で確認し、可能であれば契約前の判断材料にします。すでに契約・入居している場合も、自治体の最新マップ、災害種別ごとの避難先、経路を入居後できるだけ早く確認してください。
ハザードマップで色が付いていなければ安全ですか?
色がないことだけでリスクがないとは判断できません。想定条件、対象河川、地形、掲載範囲、データの作成時点を確認し、自治体の最新情報や重要事項説明、建物条件も照合してください。
一番近い学校へ避難すればよいですか?
施設ごとに対応する災害種別や役割が異なります。指定緊急避難場所か指定避難所か、洪水・土砂・津波など対象となる災害、実際の開設状況を自治体の案内で確認してください。
重ねるハザードマップと自治体のハザードマップはどちらを見ますか?
両方を使います。重ねるハザードマップで複数の災害リスクを横断確認し、わがまちハザードマップから自治体の資料へ進んで、地域固有の凡例、避難先、防災情報を確認してください。
関連する手続きとガイド
- 避難所・ハザードマップを確認する:新居の住所で調べ、自治体情報との照合が終わったら完了にする
- 賃貸の入居時チェックリスト:鍵を受け取った直後の傷・設備・連絡方法を確認する
- 引越しのやることリスト:契約前から引越し後までの全体順を確認する
- 家族・子連れの引越し手続き:園・学校や家族全員の手続きを整理する
今回確認した内容
国土交通省・国土地理院のハザードマップポータルで確認できる情報と自治体版への導線/不動産取引時の水害ハザードマップにおける物件位置の重要事項説明/浸水想定区域に該当しないことだけで水害リスクがないと誤認しないための注意/指定緊急避難場所と指定避難所の役割、災害種別による指定の違い/国土地理院の避難先データは最新でない場合や未掲載の場合があり、自治体確認が必要なこと/避難先と避難経路の安全性を平時にハザードマップで確認する考え方
この記事の参照資料
- 国土交通省・国土地理院「ハザードマップポータルサイト」 →確認日:2026年8月9日
- 国土地理院「指定緊急避難場所・指定避難所データダウンロードサイト」 →確認日:2026年8月9日
- 内閣府「避難場所に関すること」 →確認日:2026年8月9日
- 国土交通省「不動産取引時における水害ハザードマップの対象物件所在地の説明義務化」 →確認日:2026年8月9日
- 内閣府「避難情報に関するガイドライン(令和8年1月)」 →確認日:2026年8月9日